釣れる!スピナーベイト術。
こんにちは、川村です。
今回は「スピナーベイト」について語ろうと思います。
スピナーベイトといえば、引っ掛かりにくいうえ手返しよく探っていけることから、サーチベイトとしてうってつけなルアーですよね!
しかしその一方で、他のルアーにはない“高い食わせ能力”を持ったルアーでもあることは、意外と知られていないのでは?
風がなくてもスピナーベイト!?
昔から「風が吹いたらスピナーベイト」という格言がありますが、これは正しくもある反面、「風がなくても食わせられるハードベイトがスピナーベイト」というのもまた事実なのです。
これは“スピナベサイト”という、見えバスをスピナーベイトで狙う釣法をしていると、「反応する・しない」に、風や流れは影響しないことからもわかります。
バスが見えていない場面においても同じことで、スピナベサイトのイメージでアプローチをすることで、スピナーベイトによる釣果は確実に伸ばせるのです!
スピナベサイトに関しましてはDVD『陸魂マニアックス7』にて、着水点からバスへの通し方、バイトの瞬間までのすべてを収めていますが、スピナーベイトをバスに寄せていき、目の前を通過した途端にスイッチが入り、追ってきて食いつくさまは、本能に抗えないサガを感じます。
こちらに気づいて逃げていく最中のバスですら、目の前を通すと我を忘れたように食ってしまうことも珍しくなく、このような反応が得られるルアーをスピナーベイト以外に僕は知りません。

色やモデルの使い分けがさらなる釣果を生むカギ
このスピナベサイトをやり込んでいくうちに、色やモデルの違いによってバスの反応に差があることがわかりました。
結論から言うと、カラーはスモークスカートにガンメタブレードなど、地味めのナチュラル系がいいのですが、モデルに関しては、ゆっくり泳がせても生命感を失わないスピナーベイトがよく釣れます。
カーブスローロールといわれる落とし込みながら引いたときに、ブレードが前後ともキレよく回転すること。リアブレードはよく回ったとしても、フロントブレードの回転が悪いモデルはイマイチです。
スカートも、一般的にはゆっくり泳がせるほどに生命感を失います。水流でなびかなくなり、ただボサ~っときてしまうスピナベにはバスもいい反応を示しません。
弊社(ボトムアップ)でスピナーベイトを開発するにあたり、さまざまなスピナーベイトのアクションを検証したところ、よく釣れるスピナーベイトはやはり違いました。
よく釣れるスピナーベイトは、スカートの動きに生命感があります。
ノリーズのクリスタルSがいい例です。
パワフルに回転するブレードの力を、柔らかめのアームが適度なクッションとなって吸収し、スカートが艶めかしく躍動する。
ほかにも、O.S.Pのハイピッチャーは、ブレードの厚みが薄くはないのに高速回転することで、コンパクトなわりに力強く水を掻いてアピールする。
エバーグリーンのDゾーンは、広角に回るブレードの振動を細いワイヤーがクッションとなって柔らかくスカートに伝えて躍動させ、高速引きしてもワイヤーが閉じて水を逃がすことでバランスを崩しません。
ビーブルが釣れる秘密はヨコ揺れを発生することにある

弊社のビーブルもレスポンスのよさと力強い攪拌を両立するブレードを突き詰めたうえで、他のスピナーベイトと異なる点は、「ヨコ揺れ」を発生することです。
これまで、「タテ揺れするスピナーベイトは釣れる」といわれることがありました。
ブレードの振動によってアームが開閉することで上下方向へのバイブレーションを生むのですが、構造上、タテ揺れしかしようがない、とも…
しかし、本物の魚は左右に身をくねらせて泳ぎます。
ビーブルは、スプリッターというオリジナルパーツが左右への振動を生むことで、ことさらリアリティある躍動感でスカートがなびきます。
デッドスローで泳がせても生命感を失わずフワフワと、速めに引くと逃走する小魚のようにビリビリと。
バスからの反応も明らかに良く、マッディ・クリアを問わずよく釣れるのは、“アピール力は強いけれど、アクションの質はナチュラル”だからだと思います。
ピンスポットに打ち込んでいくアプローチ
話を戻すと、これらの釣れるスピナーベイトをアングラー側がより上手に使いこなすことで、このルアーのさらなる威力を引き出せると言えます。
代表的なのがキャストして巻くだけの使い方ではなく、ピンスポットで食わせるアプローチです。

本来であればワームを撃っていくようなピンスポットやカバーのキワなどに静かに入れ、着水と同時にブレードを回します。
この場合、特にシャローではロッドを持ち換える一瞬のロスでさえバスに見切られる原因となりますので、右投げであれば左巻きがベストです。
そこから、小魚がボトムに追い込まれるような演出でカーブスローロール……
よくカーブフォールと勘違いされているのですが、カーブフォールよりは巻いて引き込んでいます。
ブレイクにも可能性があれば、そのままブレイクに沿ってカーブスローロールを続けますが、そうでなければキワから1mほど引いたら回収し、手返しを優先します。
つまりスピナベサイトでやっていることを、バスが見えていなくとも実践しているのです。
ちなみに、カラーはスピナベサイトでなければスモーク&ガンメタである必要はなく、水の色や天候に応じたカラーチョイスを心がけています。
スカートカラーと同じくらい、ブレードカラーも釣果に影響があると感じています。
最近は、アワビシートを貼るのもマイブームです。
スピナベサイトでバスの反応を見ていると、効果があると感じているのです。
厚みと重量が増す分、ブレードの回転はわずかに悪くなりますが(^-^;

というわけでこのお話をぜひ参考に、スピナーベイトを使いこなしてみてください。
では、今回はこのへんで失礼しますm(__)m